時代を変える

だけども、よく探ってみると、イノベーター(革新者"innovator")と
イミテーター(模倣者"imitator" )の二種類がある事に気づく。
今までにない形を創造して、一気にスターとなって行く人物がいる。
こういった人物こそイノベーターと呼ぶにふさわしい。
だけども、実際は二番煎じのイミテーターだったりする。
我々が、ここしばらくで見ることが出来たイノベーターの代表は、
"iPhon" などを作り上げたアップルのスティーブ・ジョブスを挙げることが出来るだろう。
イノベーターと呼ばれる人間は普段から、どこか人と違っている。
明らかに型破りだと感じる。
そんな歴史上の一人として、私は、詩人ボードレールを挙げたい。
彼こそ、19世紀の詩の分野で圧倒的な変革をもたらした人物と言える。
ランボー、ヴェルレーヌ、マラルメなどの革新的詩人たちも、
ボードレールがいなければ、果たして存在することが出来たか?
という気にもなる。
やはり、ボードレールは、その生活でも半端ではない。
父親のジョセフ・ボードレールは、上院議員の議長を務めるなどした人物。
その父が、幼い頃に莫大な遺産を残して亡くなり、
成人するや正式に相続が決まったが、その遺産を瞬く間に蕩尽してしまう。
それにとどまらず禁治産者になるほど借金を重ね、落ちぶれてしまう。
こんな風に、イノベーターには並の生活が合わない。
スティーブ・ジョブスも短命に終わるなど、イノベーターには、どこか悲劇的な影がある。
その点、イミテーターは楽でいい。
いいエキスだけを頂戴して、イノベーターの不備を小手先で改善するだけ。要は、”パクリ”。
イノベーターが苦悩して作り上げたものをパクって注目を浴びる。
だけども、イミテーターよりもっと楽なものは、自由気ままに人生を歩んでいる普通の人。
ジャン・ルノワールの映画作品『どん底』で
泥棒役のジャン・ギャバンが、お金持ちの男爵に語るセリフに
「いちばんいい時間は、草むらの上で昼寝すること」と出てくる、
その言葉が男爵の心認股證を動かす。
何ものにもとらわれない、気ままな生活ほど楽なものはない。
2015年12月23日 Posted by のどうしても導く集めて at 11:10 │Comments(0)
色を表わす言

一般的に、単に”ワインレッド”と表現されることもある。
この色の由来は、フランスのブルゴーニュ地方(Bourgogne)
の英語名”Burgundy”からきている。
いわば、ブルゴーニュで作られるワインのカラーということになる。
少し明るいワインレッドを意味する。
同様に、ボルドーカラーも色の呼び名としても認識されている。
こちらも一般的に”ワインレッド”と呼ばれたりする。
同じワインレッドでも、ボルドーワインの色は、
深みのある紫がかった赤色のことで、
バーガンディとボルドー、微妙にその色合いが違う。
先ごろ、近くにワインショップがオープンした。
ワインの店頭販売もするが、
おしゃれなバーカウンターがあり、そこで呑むこともできる。
昨日、少し覗くつもりで入ったが、
ちょうどブルゴーニュのワインを開けるところに出くわした。
そのワインは、コートドール(Côte-d'Or・黄金の丘)の逸品"Monthélie"。
地域の一級(1er cru) に評価されていて、
細かく地域を言えば、Côte de Beauneという南地域。
注がれたカラーは、まさにクリアな”バーガンディ”。
「ちょいと一杯」とあいなった。
ワインの香りを語るときに、様々な表現をすることがある。
たとえば、果物、花、スパイス、ハーブやナッツなどの香りがするといったりする。
同じ葡萄から作ったもののはずなのに、ワインに変わると、
確かに様々な香りがする。
で、今日のグラスワインの香りは?と訊かれて、
”う~ん、スパイシー”と言うのでは芸が無い。
かの”ロマネ・コンティ” の前醸造長だったアンドレ・ノブレ氏が、
古いロマネ・コンティを開けたとき、
『雷鳴轟いた雨後の、しっとりと濡れた森で、一枚の枯れ葉を拾い上げて
そっと匂いをかいだ時のようだ』
と、ワインの香りを表現していたのを書物で眼にした。
一杯のワインを口にする時、
このような詩的な表現で、ワインの香りを語ってみたい。